■ロートレックの絵画・ポスターの特徴
ロートレックは他の画家たちと違い、油絵以外にポスターや雑誌の挿絵を多く描いています。
どちらかというと、ポスター画の方が今では有名です。
19世紀のポスターは、紙に絵を描いて印刷していたのではなく、石版に描いて印刷していたのです。
今のようにたくさんの色を使わず、ロートレックは3〜4色しか使っていませんでした。
少ない色と単純に見える線でユーモアたっぷりの絵に仕上がっています。
ロートレックの絵画は、下描きをせずにいきなり描いた風刺画のようにも見えます。
でもロートレックは1枚のポスター画を仕上げるのに、何枚ものデッサン(下描き)をして描いているのです。
確かにロートレック自身の画風を生かして即興で描いた漫画風の自画像ものこされています。
ロートレックが描く油絵は印象派に近いものがあります。
ただ、風景ではなくナイトクラブのにぎやかな様子を人物たちとともに描いていることが多いです。
油絵もポスター画もロートレックの考えられた構図やユーモアさがこめられています。
■ロートレックの有名な絵画・ポスター
ロートレックはとにかくナイトクラブを題材にした絵画を多く描いています。
有名な絵画やポスターのほとんどがそうですが、それぞれ違う雰囲気があります。
■ムーラン・ルージュ:ラ・グーリュ
ムーラン・ルージュとはロートレックが気に入っていたナイトクラブの名前です。
この店から依頼されて描いたのが、このポスターです。
1891に描いたこのポスターにより、ロートレックは有名な画家としての地位を手に入れました。
簡単に描かれたようにも見えますが、このポスターもデッサンを描いています。
ロートレックのうまれ故郷アルビのトゥールーズ=ロートレック美術館に展示されています。
■ムーラン・ルージュに入るラ・グーリュ
これは油絵で描かれていますが、やはりムーラン・ルージュを舞台にして書かれています。
モデルになっているラ・グーリュはムーラン・ルージュの人気ダンサーでした。
ロートレックはこの人を良く描いています。ニューヨーク近代美術館にあります。
■ムーランルージュにて
右側の緑色になった女性の顔のインパクトがある絵画です。
これもムーラン・ルージュの情景が描かれています。
店のライトに照らされている女性を描くことで、店のあやしげな雰囲気が伝わってきそうです。
この右側の女性はあとからロートレックがキャンバスをつけたして描いています。
この顔があるのとないのとで絵画の印象もがらりと変わりますよね。
実はこの絵の奥に描かれている小さな男性がロートレック自身です。
アート・インスティテュート・オブ・シカゴにあります。
ロートレックは常にスケッチブックを持ち歩き、人や情景の一瞬のしぐさや様子を素早く描きとめていました。
ポスターや絵画にも一瞬のしぐさや様子がユーモアたっぷりにきりとられているんです。
そこがロートレックの絵画がいきいきしている要因のひとつなのでしょう。
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